[VMware] 仮想マシン作成時に sysprep を自動化する方法
こんにちは、じんないです。
VMware で仮想マシンテンプレートを作成し、テンプレートから新規仮想マシンをデプロイすることはよくあると思います。
Windows では仮想マシンテンプレートからデプロイした場合、Security ID (以下、SID) が同じになってしまいます。
下図は、同じ仮想マシンテンプレートからデプロイした仮想マシンの SID を調査したものです。
コンピューターの SID を調べるには whoami /user
を実行し、ユーザーの SID を調べればわかります。
ユーザーの SID はコンピューターの SID に アカウントの相対 ID (RID) を付与したもので構成されます。
ちょうど、赤枠で囲っている部分がコンピューターの SID となります。
同じ SID であることがわかります。
本来は、テンプレートからデプロイした後に sysprep を実行することで、新たに SID を割り当てることができます。 詳細は下記を参照。 Windows インストールのディスク複製に関するマイクロソフトの方針
しかしながら、仮想マシンをデプロイするたびに sysprep を実行するのは非常にナンセンスで何より面倒です。
vCenter Server を使用の環境なら、ゲスト OS のカスタマイズ仕様 を設定でき、クローンやテンプレートから仮想マシンを作成した際に、その設定を適用することができます。
想定環境
- VMware vSphere 6.5
- vCenter Server 6.7
- ゲストOS: Windows Server 2016
仮想マシンのカスタマイズ仕様の作成
vSpehre Client のインベントリから 仮想マシンのカスタマイズ仕様 をクリックします。
新規 をクリックします。
カスタマイズ仕様に適当な名前をつけ、新規セキュリティ ID(SID) の作成にチェックが入っていることを確認します。あとは必要に応じてカスタマイズします。
1回実行するコマンド という設定項目があり、以下のコマンドを登録しておくと便利です。このコマンドはシステムのプロパティとネットワーク接続の画面を起動してくれるものです。どっちみちホスト名と IP アドレスを変更しないといけないので、初回ログオン時に起動してくれるようにしましょう。
C:\Windows\System32\sysdm.cpl
C:\Windows\System32\ncpa.cpl
カスタマイズ仕様の適用
テンプレートからデプロイするとき、クローンオプションの選択で オペレーティング システムのカスタマイズ にチェックをいれます。
作成したカスタマイズ仕様を選択します。
設定の確認で、ゲスト OS のカスタマイズ仕様が適用されていることを確認します。
仮想マシンを起動し、新しい SID が割り当てられていること、システムのプロパティが起動すること、ネットワーク接続が起動すること を確認します。
あとはホスト名と IP アドレスを変更すれば OK です!
ではまた。