[Linux] Too many open files エラーの対処方法と恒久的な解決策

[Linux] Too many open files エラーの対処方法と恒久的な解決策

Too many open files というエラーは、一度に開けるファイルの数の制限に達したとき発生します。

とある Python で作られたアプリケーションの使用時、この問題に直面しましたが、ulimit コマンドで一時的に対処し、後に恒久的な設定を適用して対応しました。

その原因と対処方法、恒久的な設定方法について紹介します。

この記事では、以下の環境で動作確認を行っています。

  • Ubuntu Server 22.04.3 LTS
  • Python 2.7.18

Too many open files エラーの原因

このエラーは、プロセスが開けるファイルディスクリプタの上限に達すると発生します。

また、ファイルディスクリプタの上限には次の2つがあります。

ソフトリミット

ユーザーが設定できるファイルディスクリプタの最大数。

通常の操作ではこの値が制限として働きます。

ハードリミット

システム全体のファイルディスクリプタの最大数。

この上限はシステム管理者が定め、ソフトリミットの最大値を制約します。

一時的な対処法

一時的にこの問題を解決するために、まずは現在の設定を確認し、 ulimit コマンドでソフトリミットを変更します。

手順

1. ソフトリミットとハードリミットの確認

ユーザーのファイルディスクリプタ数の上限値を確認するには ulimit コマンドを使用します。

以下のコマンドでソフトリミットとハードリミットを確認します。

ソフトリミットを確認
$ ulimit -Sn
ハードリミットを確認
$ ulimit -Hn

ulimit コマンドの -nオプションは、システム上で開くことができるファイルディスクリプタ数の最大値を指定または確認するためのものです。

私の環境では、ソフトリミットの値が 1024 、ハードリミットの値が 1048576 でした。

つまり、現在のユーザーのファイルディスクリプタの最大数が 1024 で、ユーザーが設定可能なファイルディスクリプタの最大値が 1048576 です。

2. ソフトリミットの変更

次に、ソフトリミットを必要な値に設定します。

私の場合は最大値に設定しました。

ソフトリミットを設定
$ ulimit -Sn 1048576

このコマンドにより、リソースを大量に使用するアプリケーションでも正常に動作するようになりました。

恒久的な対策

ulimit コマンドでの設定はシステムを再起動するとリセットされてしまいます。

そのため、恒久的な解決策として、/etc/security/limits.conf を編集する必要があります。

手順

1. limits.conf を開く

以下のコマンドで limits.conf を開きます。

limits.confを開く
$ sudo vi /etc/security/limits.conf

2. limits.conf に追記する

以下の行を追記してソフトリミットを設定します。

ソフトリミットの指定を追加
* soft nofile 1048576

ここで、* はすべてのユーザーに適用されます。

特定のユーザーに適用したい場合は、そのユーザー名を指定します。

設定の反映確認

設定後、再ログインして次のコマンドを実行します。

ソフトリミットとハードリミットの確認
$ ulimit -Sn
$ ulimit -Hn

これでソフトリミットとハードリミットが正しく設定されていれば、恒久的な設定は完了です。

まとめ

Too many open files エラーは、特に多くのファイルを扱うアプリケーションを実行する際に発生しやすい問題です。

ulimit コマンドで一時的に解決可能ですが、恒久的な設定には limits.conf の修正が必要です。

この記事が、同じ問題に直面した方々の役に立てば幸いです。

それではまた!

参考文献

Ryotaro49