TOEIC を初めて受験してきました
こんにちは。最近、手作りクッキーに再挑戦した k-so16 です。前回の反省を活かしてかなり出来が良いものになりました (笑)
弊社では、英語の能力の指標として、 英検 2 級を目標に掲げています(MSEN がシステムエンジニアに英語力を望む理由)。私自身は高校時代に 2 級を合格したのですが、大学生になってすぐに英検準 1 級を 1 回受けて以来英語の試験を受けていないので、現在の英語の能力を測りたいと思いました。
現在の自分の英語の能力を測るために、 10/25 に開催された TOEIC の公開テストを受験してきました。前述の通り、英検は受験したことはあるのですが、 TOEIC は今回が人生で初めての受験でした。
本記事では TOEIC を受験した感想を中心に、どのような試験かを紹介します。
試験形式
一口に TOEIC と言っても、実は試験形式がいくつかあります。試験形式に細かな違いはありますが、大まかに分類すると、 「聞く」「読む」英語力を測る ものと 「話す」「書く」英語力を測る ものの 2 種類が存在します。
- TOEIC Listening & Reading Test
- 「聞く」「読む」英語力を測る
- TOEIC Speaking & Writing Tests
- 「話す」「書く」英語力を測る
今回、私は TOEIC Listening & Reading Test (以降 TOEIC L&R と表記) を受験してきました。プログラミングで調べ物をする際には、ドキュメントが英語であったり、日本語より英語の方が情報量が多かったりすることもあり、読む能力は業務を進める上でも必要なスキルになります。現在の読む能力を測るために TOEIC L&R を選択しました。
TOEIC 受験の動機の別の側面としては、 英検準 1 級に挑戦できるだけの英語力があるかを測りたい こともありました。指標としては、文部科学省 (以下 文科省 と表記) が提唱する 各資格・検定試験とCEFRとの対照表 を参考にすることにしました。ただし、この表では TOEIC は両方の試験の合計の点数として記されているので、 TOEIC® Program各テストスコアとCEFRとの対照表 をベースに考えることにします。 レベルとしては、 B1 から B2 を目指すことになりますが、安全圏を目指すとすれば、 B2 のスコアである Listening 400 点以上、 Reading 385 点以上 となるでしょう。
CEFR とは
各資格・検定試験とCEFRとの対照表 では、 CEFR は次のように説明されています。
CEFRは, 語学シラバスやカリキュラムの手引きの作成、学習指導教材の編集、外国語運用能力の評価のために、透明性が高く、分かりやすい、包括的な基盤を提供するものとして、20年以上にわたる研究を経て、2001年に欧州評議会が発表した。
CEFR は Common European Framework Reference for Languages の略語で、引用にもある通りヨーロッパで考案された指標です。評価の指標は A1 から C2 の 6 段階に分かれています。
CEFR を基準とすることで、 自分の言語レベルがどの程度か を知ることができます。また、文科省が CEFR の基準を提唱しているので、他の検定でおよそどの程度のレベルに位置しているかを公的機関の指標に基づいて換算できます。
試験内容
試験時間は リスニングおよそ 45 分、リーディングおよそ 75 分の計 2 時間で、回答方式はすべてマークシート方式です。最初にリスニングを実施し、その後リーディングパートに移行します。リスニングの音声はすべて英語で流れ、問題文や設問もすべて英語で記述されています。
リスニングは以下の 4 つのセクションに分かれています。
- 読み上げられる文章のうち、問題用紙の絵を適切に説明しているものを選択する
- 会話の内容を聞いて、次に発言するのにふさわしい答えを選択する
- 会話の内容を聞いて、設問の問いに対して適切な答えを選択する
- アナウンスやナレーションの内容を聞いて、設問の問いに対して適切な答えを選択する
リーディングは以下の 3 つのセクションに分かれています。
- 短文の空欄に当てはまる適切な単語を選択する
- 文章を読んでそれぞれの空欄に当てはまる適切な単語、文章を選択する
- 文章を読んで、設問の問いに対して適切な答えを選択する
試験を通して 問題用紙および回答用紙 (マークシート) にメモをとることはできず、問題用紙と回答用紙の両方が試験終了後に回収されます。
点数はリスニングとリーディングがそれぞれ 5 点から 495 点ずつの計 10 点から 990 点のスコアで採点されます。また、点数は正答数の素点ではなく、 統計処理によって算出された換算点 が用いられます。
【公式】テスト結果について|TOEIC Listening & Reading Test|【公式】TOEIC Program|IIBC
所感
リスニング
リスニングで流れる会話のスピードが思ったより速く、結構苦戦しました。 TOEIC の対策用の参考書に付属する音声 CD で軽く対策はしたのですが、少し易しめのレベルだったのか、本試験より少しゆっくりだったように感じました。 まったく聞き取れないというわけでもなかったので、 少し速いスピードでのリスニングに慣れれば高得点が狙えそう と思いました。
余談ですが、 TOEIC のリスニングでは アメリカ、カナダ、イギリス、オーストラリアのそれぞれ 4 カ国の出身のナレーターによるナレーション が流れるようです。日本の英語教育では基本的に アメリカ英語 を学ぶので、 アメリカ英語の発音は聞き慣れた雰囲気のナレーション に感じるのですが、 イギリス英語やオーストラリア英語の発音は少し癖がある発音 のように感じます。本試験の時は余裕がなくて特に意識しなかったのですが、対策本の CD のように会話スピードがゆっくりになると、発音の違いが結構顕著に聞こえるものだと思いました。
リスニングでメモが取れないのは非常につらい と感じました。特にリスニングの 2 つ目のセクションでは、会話の次に続く応答を聞いているうちに、 元々何を聞かれていたかを忘れてしまう といったことが時々起こっていました。質問に対する返答の候補が突拍子もないものだったりするとついつい注意がそれてしまい、そもそも何を聞かれていたんだろうとなっていました。英語力だけでなく、短期記憶力のトレーニングにもなりそうなので、ちょっとした脳トレにはピッタリかもしれませんね (笑)
リーディング
リーディングは時間配分がしっかりできていなかったのと、途中で集中力が切れてしまったので、残念ながら全部解ききれませんでした。高得点を狙うのであれば、 時間配分を事前にしっかり決めておく ことはもちろん、 読解の分量に十分耐えうるだけの集中力をつける ことも重要です。また、意外と時間が短いことから、長文読解については丁寧に読むというより、 文章の要点を絞って読み解く力 が必要になりそうです。
短文の空欄補充問題は文法であったり語彙力を問われるので、難易度はどれだけ語彙を知っているかや文法を理解しているかに依存するかと思いますが、 高校レベルの英単語や文法 を真面目に勉強していればそれなりに太刀打ちできそうだと感じました。長文読解の文章の内容は決して難しいわけではないのですが、 分量が多いので文章を読む速さが必要 になります。こちらは普段から英文を読む習慣をつければ訓練できるのかなと思います。知らない単語が出てくれば調べることになるので、語彙力の特訓にもなりそうですね (笑)
雑感
TOEIC を受験する前の週に 応用情報技術者試験 を受験しており、さすがに 2 週連続での試験は少し体力が必要 だと感じました。それなりに疲れが蓄積していたのか、集中力が途中で切れてしまいました。
10/4 の試験の申し込みから 抽選制度 になり、おそらく倍率が高くすぐには当選しないだろうと読んで、申し込み回数を増やして 11 月ないし 12 月あたりに受けれたらいいなと考えていました。 10/4 の申し込みの抽選は外れたのですが、まさか 2 回目の 10/25 で当選するとは思っていませんでした。
今回受験した TOEIC L&R では「書く」能力と「話す」能力が測れません。 TOEIC S&W を受験するのも 1 つなのですが、前述の通り、英検準 1 級を挑戦できるだけの英語力があるかを測る側面もあったので、次回は 1 回の試験で 4 つの技能を測れる英検を活用したいと思います。
筆者はインターネット申し込みで受験したので、 試験日から 17 日後 の 11/11 が結果発表です。初の TOEIC 受験結果の点数が楽しみでもあり、少し見るのが怖い気持ちもあります。これを機に英語の勉強ももう少し頑張ろうと思います。