サーバー証明書 UPKI向け証明書の更新方法

サーバー証明書 UPKI向け証明書の更新方法

こんにちは。

UPKI向けの証明書に関連した記事は過去に2つほど書きましたが、今回は更新の方法を紹介したいと思います。

作成に関連したルールはたびたび変わることがあります。執筆時点で有効であることを確認しています。

下準備

  1. 更新対象の証明書
    • テキストで作業PC上に保存する
      更新対象の証明書

      更新対象の証明書

  2. opensslbash スクリプトが使えるマシン
  3. 上記マシンに以下のスクリプトを展開する ( ファイル名は任意です )
    • DNの情報には定められた情報を入力してください。
    • 現在のルールでは OU は空欄です。
mk_csr.sh
#!/usr/bin/env bash

## DN 情報を入力
CN="$1"
C="JP"
ST="Osaka"
L="Osaka-shi"
O="MSEN\ University"
OU=""

## 変数に設定
#Common Name (eg, your name or your server's hostname)
CN="${CN}"
# Country Name (2 letter code)
C="${C}"
# State or Province Name (full name)
ST="${ST}"
# Locality Name (eg, city)
L="${L}"
# Organization Name (eg, company)
O="${O}"
# Organizational Unit Name (eg, section)
OU="${OU}"

csrfile=$CN.csr
pkeyfile=$CN.key
subject="/C=$C/ST=$ST/L=$L/O=$O/OU=$OU/CN=$CN"

## エラー処理
if [ -f $pkeyfile ] ; then
    echo "Error: Private Key already exists."
    exit
fi

## 作成処理
openssl req -new -sha256 -newkey rsa:2048 -nodes -out $csrfile -keyout $pkeyfile -subj "$subject"

# CHECK modules
openssl req -in $csrfile -text
openssl rsa -in $pkeyfile -text

作業の流れ

以下の流れで作業します。

  1. 失効用TSVの作成
  2. 秘密鍵とCSR作成 ( 秘密鍵の再利用はできません )
  3. 更新用TSVの作成
  4. 学術機関の手続き
  5. 証明書発行

今回は、上記 4. 5. は割愛します。

実際の作業

それではそれぞれの手順を解説します。

失効用TSVの作成

  1. TSVツール: 種別選択 に接続します。
  2. 失効用TSVの作成を開始します。
    失効用TSVの作成を開始

    失効用TSVの作成を開始

  3. 下準備の 1. の 更新対象の証明書を読み込ませます。
    更新対象の証明書を読み込み

    更新対象の証明書を読み込み

  4. 以下の画像を参考に手続きします。
    • ① この10進数をテキストエディター等に保存します
    • ② 学術機関から指定されたものを入力します
    • ③ その他 を選択します
    • ④ 任意です
    失効用TSVの発行手順

    失効用TSVの発行手順

  5. TSVファイルが発行されますのでダウンロードします。
    失効用TSVのダウンロード

    失効用TSVのダウンロード

秘密鍵とCSRの作成

下準備の 3. で作成したスクリプトを利用して作成します。

  1. ./mk_csr.sh CN名 を実行します。CN名が mseeeen.msen.jp であれば ./mk_csr.sh mseeeen.msen.jp です。
  2. スクリプトを実行することで秘密鍵とCSRが作成されますので、 CSRをテキストで作業PC上に保存 します。
    更新用CSR

    更新用CSR

  3. TSVツール: 種別選択 に接続します。
  4. 更新用TSVの作成を開始します。
    更新用TSVの作成を開始

    更新用TSVの作成を開始

  5. 前項で保存した CSRファイルを読み込ませます。
    更新用CSRを読み込み

    更新用CSRを読み込み

  6. 以下の画像を参考に手続きします。
    • 失効用TSVの作成のときに保存した10進数 を入力します
    • ②~④ 学術機関から指定されたものを入力します
    • ⑤ 利用しているWebサーバーを記載します
    更新用TSVの発行手順

    更新用TSVの発行手順

  7. TSVファイルが発行されますのでダウンロードします。
    更新用TSVのダウンロード

    更新用TSVのダウンロード

以上でTSVの発行が完了します。

更新の場合になぜ失効用が必要になるのか?と思われるかもしれませんが、 現在は秘密鍵の再利用ができず、更新用証明書をサーバーに設定したあと、 旧証明書を失効する必要があるため失効用TSVの作成が必要になります。

それでは次回の記事でお会いしましょう。

参考にしたページ

OpenSSL 秘密鍵とCSRを一緒に生成するシェルスクリプト · GitHub

norikazum